犬は炭水化物を消化することができないため、手作り食には炭水化物を入れず、
肉・魚と野菜だけにするのが良い、
犬は元々狼だったので、肉を中心とした食事が良いなどと書かれているのを
よく目にします。
犬の手作り食には炭水化物を入れない方がいいのでしょうか。
確かに、犬の祖先は狼だったとされています。
野生動物は獲物を取って食べて生きているので、穀物を摂取しなくてもよさそうなイメージではあります。
炭水化物は消化できないから胃腸に負担をかけてしまう、アレルギーを起こしやすい、
安いドッグフードではかさましのために使われている、などと書かれていると不安にもなります。
ですが、犬には人間とともに暮らしてきた長い歴史があり、肉食ではなく雑食で、
タンパク質や脂質に加えて、糖質もエネルギー源にすることができます。
人同様、食物繊維は消化吸収できませんが、糖質は小腸で吸収されます。
まず炭水化物と糖質はイコールではありません。
糖質と食物繊維を合わせた総称が炭水化物です。
食物繊維は犬だけではなく人間も消化吸収できず、便になって排出されます。
一方で糖質は消化吸収され、エネルギー源になります。
また糖質を多く含むのは小麦、米、トウモロコシなどの穀物ですが、
野菜や果物など他の食材にも糖質は含まれます。
これらのことから、消化できないのは食物繊維であって、それは正常なことである。
小麦などはアレルギーの原因になりやすい穀物だとしても、穀物全部がそうであるということではない、
と整理することができます。
実際、市販されているドッグフードには、米やトウモロコシなどが含まれていることが一般的ですし、
「穀物不使用」とうたっているプレミアムフードでもサツマイモを使用していたりします。
以上見てきたように、炭水化物の摂取が良くないわけではありません。
糖質はエネルギー源になるものですので、
タンパク質など他の栄養素とともにバランスよくうまく活用することをお勧めします。
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